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泣けたアニメ「秒速5センチメートル」あらすじとレビュー(ネタバレあり)

こんにちは!

いつも読んでいただいてありがとうございます。

昨日、「未来のミライ」について書いたあとちょっと久々にアニメが見たくなって、huluで新海誠のアニメをみました。細田守作品じゃないけど(笑

今年のお正月に地上波で「君の名は」を放送してましたよね。で、ついでに「言の葉の庭」と「秒速5センチメートル」も朝に放送していたんです。見るのを忘れちゃって(汗

ようやく見ましたよ(●´ー`●)

 

秒速5センチメートル

新海誠による2007年に劇場公開されたアニメーション映画。

キャッチコピーの

どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。

のとおり、惹かれ合う男女の時間と距離の変化を3話の短編で綴られた物語。

・アジア・パシフィック映画祭「最優秀アニメ賞」
・イタリア・フューチャーフィルム映画祭「ランチア・プラチナグランプリ」

を受賞。

2007年9月には、新海誠自身の執筆による「小説・秒速5センチメートル」が単行本化。

2010年清家雪子作画による漫画版「秒速5センチメートル」が連載され全2巻の単行本となりました。

2011年までに国内だけでなく、多言語対応のインターナショナルBlu-rayも販売。

2011年加納新太による小説版「秒速センチメートル one more side」が発売。

と多くメディア化されています。

キャスト

水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美

 

ストーリー

1話  桜花抄

東京の小学校に通う6年生の遠野貴樹と篠原明里は、親の仕事の都合でお互い転校が多く、体も弱かったので、みんなで元気に外で遊ぶより、図書館にいることが多い二人でした。

そんな共通点も多いことから、お互いに精神的に似ている部分があっていつも一緒にいるのが当たり前のようになっていて、中学になってもこのまま一緒にいれると思っていました。

ところが、明里が栃木に引っ越すことになり、中学で離れ離れになってしまいます。中学に進学してから半年後、明里は貴樹に手紙を送り、そこから二人の手紙のやりとりが始まります。

淡い恋心、お互いをとても大切に思う心が手紙に優しく散りばめられて手紙のナレーションだけで応援してあげたくなるそんなやりとりにきゅんきゅんしますが、小6〜中1にしてはちょっと大人びている感じが、リアリティを持てないなと感じました。

が!二人とも本が好きだったから文面も言葉もポエムちっくになるのね、と納得して見ました(笑

このときは、関東圏内に住んでいるから会おうと思えば会えるという距離。

「ね。秒速5センチなんだって。桜の花が落ちるスピード」

という明里のセリフからタイトルの意味がわかりますが、この二人の思い出の桜の木とそこから舞い落ちる花びら、時には雪と姿を変えて美しく表現されています。

なんといっても、新海誠の映像は「空」とか「雪」とか「雨」(←これは「言の葉の庭」ですが)自然描写がすごく美しい。特に空がとても高く描かれていてそれは最新作の「君の名は」でも象徴的でした。

それからピアノの音色が新海誠はお好みのようで、とっても強いこだわりを感じます。

中1が間もなく終わる頃、貴樹が鹿児島へ転校することになりました。さすがに中学生にとってはなかなか会いにいける距離ではなく、貴樹が明里に会いに行く約束をします。

自分で電車の乗り継ぎを調べて、中1の3月4日金曜日に会いに行きます。その日は天気が雪になり大荒れで、電車が思いっきり遅延します。

現実的な大人のわたしときたら、なんで金曜の学校終わってから行くの? 土曜日の朝から行けば余裕で行って帰ってこられるのにー、とか無粋なことを考えてしまうのですが、いろいろ事情があるんでしょう(笑

貴樹は、明里に想いをたくさん書いた手紙を持ってきていましたが、風に飛ばされて渡せなくなりました。さらには雪がひどくなり2時間電車が立ち往生。時間は約束の19時をとっくに過ぎ21時を回っていました。泣きそうになるのをぐっとこらえる貴樹。結局明里の待つ駅についたのは23時を過ぎていました。

改札を出ると、明里は…いた!駅の待合室で待ってた( ´△`)

うつむきながら貴樹の腕をぎゅっとして涙をぽろぽろ流すシーンでうるっときてしまいました。貴樹は初めて一人でこんな遠出をして、その目的は好きな子に会いに行く。そしてそれを簡単に叶えてくれないこの天候や時間が貴樹の旅を相当特別なものにしたんじゃないかと思うんですね。

待っている方も不安だったと思うんですが、距離を実際に体験した方がその特別感と思い入れは強く刻まれたとわたしは思います。

歩きながら、明かりが手紙に書いていた桜の木の下に行き、二人はキスをします。

「その瞬間、永遠とか心とか魂とかいうものがどこにあるのか、わかった気がした。13年間生きてきたことのすべてを分かち合えたように僕は思い、それから次の瞬間、たまらなく悲しくなった」

明里とこの先も一緒にいることができないとはっきりわかった貴樹は、明里ちゃんのぬくもりを感じたことで一層強く実感したはず。

あー切ない。

近く納屋で一晩一緒にいて、早朝の電車での別れ際、

「貴樹くんはきっとこの先も大丈夫だと思う。絶対」

と言葉をかけます。明里も貴樹へ手紙を書いていたのに渡さなかったんです。

これからふたりは、栃木ー鹿児島でそれぞれ生きて行くわけですが、わたしは明里がまた会いたい、また会える、というよりは踏ん切りをつけた気がしました。

貴樹のことは好きだけど、その気持ちが違うステージへ変わったというか。手紙を渡さなかったのもそんな理由かなと。

 

2話  コスモナウト

中2から鹿児島に引っ越し、高校生になった貴樹。

クラスメイトの花苗は、他の男子と佇まいが違う貴樹に片思いしている女の子。サーファーで最近はなかなか波に乗れません。

この花苗っていう女の子が、ほんとに女の子らしくてけなげ。貴樹と同じ高校に行くためにすごく勉強頑張って一緒の高校に行っている。貴樹が帰るのをこっそり待って一緒に帰ったり、友達としてはうまく行っているけど花苗はもう一歩進みたいのに、進めない。

それが、貴樹がまとっている「今ここにいない自分」な雰囲気なんじゃないかと思います。貴樹は、明里のことを今も間違いなく思っていて、だけどどうしようもないふたりの距離に心は違うところを見ているようなそんな高校生活。

花苗は今を生きている女の子。そういうエネルギッシュな部分で貴樹を引っ張っていってあげられれば貴樹もちょっとは違う人生を送れたような気がするんだけど、どうやらそんな気持ちも持つつもりもない。

でも、優しいんだよ。言葉も。つんけんしてないし、ちゃんと花苗と会話もしてくれる。だけどそれ以上貴樹の心には入れないし、入ってきてくれない。

だから、花苗はスランプだったサーフィンで波に乗れたら貴樹に告白するって決心しているんです。かわいいなー。

唯一花苗の言葉に反応したのは、雨の日、バイクで一緒に帰っている時に通りかかった宇宙探査機が打ち上げ場所へゆっくり運ばれて行くところに出くわした時、花苗が

「時速5キロなんだって」

のときに、貴樹はハッとしました。

明里の「秒速5センチなんだって」とオーバーラップしたのかもしれません。

そして、その後一人で探査機の雑誌を見ながら、何年もかけて太陽系のずっと奥まで行く探査機と自分の現状の心もまたオーバラップしているかのようなシーンです。世界の深淵にあるはずの秘密を知るために、どのくらい孤独な旅をすればいいのか、そこには明里と二人で佇む幻想を想い抱く貴樹。

連絡すりゃいいじゃんと思うのだけどね、明里に。あまりにも引きずっている明里との出会いの意味をとても深く深く考えて続けているんだろう。

花苗が波に乗れて、ついに貴樹に告白を決意。一緒に貴樹といつものように帰りますが、なかなか言い出せない。面と向かって気づく心の距離を感じで、自然に涙があふれてきちゃいます。泣くな、泣くなよ花苗。こういう男を好きになるとやっかいなんだよなー。ほんとかわいそう。

花苗が何かを言い出そうとしたとき、探査機が打ち上がります。気の遠くなるくらい向こうにある何かを見つけるために打ち上げられた探査機。

花苗は、すべてをやっと悟るんです。

貴樹の心には花苗は見えていなかったのだと。違うものを見ているんだと。

告白はできなかった。あきらめるしかないけれど、

「明日も明後日もその先もどうしようもなく好きなんだと思う。」

という花苗の言葉が悲しい。

貴樹はとってもこじらせている様子。ここでは高校時代の明里は出てきません。

 

3話 秒速5センチメートル

社会人になった貴樹は東京で仕事をしています。
どうやら、彼女もいるらしいけれどうまくいっていなさそうで、ついには別れを告げられてしまってます。

「1000回メールしてもあなたとは1センチしかわかりあえなかった」

と彼女に言われる始末。

一方、明里は結婚が決まって左手には婚約指輪が光っている。中学時代の夢をみて貴樹を思い出していました。

そして、この3話はよりモノローグ的に進み、ついには3話のタイトル「秒速5センチメートル」が出た途端に、山崎まさよしの名曲

「one more time one more chance」

が流れる中で中学の雪のあの日以来のシーンが差し込まれる構成で物語が進むという演出。歌詞とシーンがマッチしていてすばらしいです。

個人的には、上京するために飛行機に乗る貴樹を空港でそっと泣きながら見送る花苗、またバイクでいつもの道を走って行く花苗に、ずっと好きでいたけど、これでまた前を向いて生きてけるねと思わせてくれるシーンが救いでした。

結局、明里は他の男性と結婚するわけだけど、貴樹のことはずっと思っていたのがこのシーンからわかります。手紙のやり取りはしていたけれどいつのころからか手紙がこなくなり、ふと相手を思いやり、(そっか、もう思い出になってしまったんだな)と前を向いたのが明里だったのではと思います。

貴樹はいまだに果てしない何かを探し、現実を生きようにも心から前に進めなかった状態。

そんな時、小学校時代の通学路の踏切ですれ違った女性(明里)に気づき、振り返ると電車が行き交っている。電車が通り過ぎるまで待つ貴樹。電車が行ってしまった後、踏切の向こう側には誰もいなかった。

それで貴樹はやっと気持ちにケリがついて前に歩き出す。というラスト。

このラストシーン。なんか見たことのあるシーン。「君の名は」ですね。

新海誠監督は、この秒速5センチメートルで、貴樹と明里を再会させられなかったので「君の名は」では、それをフォローするシーンにしたそうですが。

この映画、鬱になるだの、バッドエンドで救いがないだの言われています(笑

男性目線だとそうなのかな。やっぱりわたしは自ら会いに行った貴樹の方が思い入れが増したのは当たり前だと思うんです。そして、あそこで再会したらそれこそ出来過ぎなストーリーなわけですし。

泣いたシーンは、1話です。ようやく会えたけど、これが最後だろうな、と思うからこそ泣けた。こんなにけなげに小さな二人の気持ちが距離のせいで一緒に入れないなんてー(´;ω;`)っていうところですね^^;

「言の葉の庭」も見ましたけど、わたしは「秒速5センチメートル」の方が好きです。

 

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